今回、初めてホームステージングを取り入れることにしました。
ホームステージングとは、家具やインテリアを配置することで、実際の暮らしをイメージしやすくする演出方法です。空間に温かみや居心地の良さを加えることで、物件の魅力を最大限に引き出し、購入希望者に「ここに住みたい」と思ってもらうための手法です。
実は今回、60㎡という広さでワンルームという、少し攻めたリノベーション物件の販売に携わらせていただきました。通常だと2LDKにしてしまうところ、オーナーさんのご希望でワンルームという間取りになりました。「この間取りを求めている人がきっといる!」という確信のもと、ステージングの力を借りて物件の魅力をより一層引き立てることにしました。
このお部屋は、オーナーさんのこだわりが細部にまで詰まった素敵なリノベーションが施された空間。
その魅力を最大限に引き出すために、家具や小物を配置し、実際の暮らしをイメージできるように演出しました。

ステージングがもたらす4つの効果
暮らしのイメージがしやすくなる
家具が入ることで、お部屋は単なる空間ではなく、“生活の場”としてのリアリティを持ちます。内見に訪れた方が、「この部屋でどんな暮らしをしたいか」と具体的に想像しやすくなり、物件購入をより特別なものに感じることができます。
リビングにソファとコーヒーテーブルが置かれていると、そこでくつろぐ自分や家族の姿が思い浮かびます。ダイニングテーブルが設置されていると、ここで食事をするシーンが想像できます。
こうした具体的なイメージが、購入の意思決定を後押しするのです。
家具配置の提案ができる
家具があることで、ダイニングテーブルの置き場所やソファの配置など、具体的なレイアウトのイメージがしやすくなります。「このサイズの家具なら置ける」「似た雰囲気でコーディネートしたい」など、実際の暮らしを考えながら内見できるのもステージングのメリットです。
さらに、家具の配置によって生活動線も見えてきます。たとえば、玄関からリビングへの動線や、キッチンからダイニングへの流れをスムーズにする配置があると、より住みやすさを感じられるようになります。
写真映えする空間をつくる
物件選びの第一歩は、ほとんどの場合ネットや販売図面の写真から始まります。センスの良い家具や小物で演出された写真は、購入希望者の興味を引きつけるきっかけになります。さらに、SNSで情報を拡散することで、より多くの人に物件の魅力を届けることも可能です。
最近では、インテリアのテイストによってターゲット層が変わることもあります。例えば、ナチュラルテイストの家具を取り入れることでファミリー層にアピールしたり、モダンなデザインで都会的な雰囲気を演出することで単身者やカップルに響く物件になります。
感情的なつながりを生む
ステージングによって、物件は単なる「空間」ではなく「暮らしを想像できる家」へと変わります。温かみのあるインテリアや植物、さりげなく配置された小物が、内見者に「ここが自分の家になったら…」というポジティブな感情を生み出し、その感覚が購入を後押しするきっかけになります。
例えば、ダイニングテーブルに食器や花を飾ることで、温かい家庭の雰囲気を演出できます。寝室には柔らかい照明やベッドリネンを配置し、リラックスした空間を作ることで、実際の暮らしをよりリアルに感じてもらえます。

物件を超えて広がる価値
売却をお預かりする際、オーナーさんや施工監督の方々とお話しする機会がありました。その時に感じたのは、単に「物件を売る」のではなく、「より良い空間をつくることで、新たな住まい手を迎え、結果的に街全体の価値も高めていく」という考え方です。
この物件に関わる人々の誠実さや、細部にまでこだわった設計が相まって、空間の価値を何倍にも高めています。実際に現地に足を運ぶと、その丁寧な仕事ぶりが伝わってくるのです。
だからこそ、このプロジェクトに携われることをとても嬉しく思います。
少しの工夫で物件の魅力をさらに引き出せること。それをお客様やチームのみなさんと共有できること。それが、私たちにとっての喜びです。
「暮らしをイメージする」ことで、住まい探しの時間がもっとワクワクするものになればいいなと思っています。
このような素敵な物件探しのお手伝いもしておりますので、お気軽にご相談ください。